五丈原の戦い


 劉備は病に倒れ、丞相の諸葛亮が蜀を動かすようになった。
諸葛亮は内政に力を入れて3年。再び北伐する事にした。
司馬懿は蜀の食糧切れを待つ作戦にでた諸葛亮も兵糧問題改善のため、輸送には「木牛」を使っていた。
諸葛亮は上方谷を蜀の食糧倉庫だと見せ掛け、司馬懿をおびき出して焼き殺そうとするが、
突然のにわか雨で火は全部消え司馬懿を取り逃がしてしまった。

一方、呉は合肥の戦いで魏に簡単に敗戦し、引き上げてしまっていた。
魏の勢力は全盛期である。


持久戦の構えを見せる司馬懿に業を煮やした諸葛亮は司馬懿に女性の衣裳をプレゼントとして送った。
要は「お前は女か。男らしく出てきて戦え」と挑発しているのである。
司馬懿は激昂し、「バカめが!兵法を知らぬ凡愚め、今に見よ!」とわざわざ文を諸葛亮に投げ入れた。






司馬懿は使者に諸葛亮の様子はどうか探るように命じ、食事や仕事のことを聞くと、司馬懿は「諸葛亮も長くない」と言った。
司馬懿の読み通り、諸葛亮は病を持っており、諸葛亮は血を吐いて倒れてしまう。
諸葛亮はなんとか延命の祈祷を行ってみるが、祈祷最後の日に魏の軍勢が攻めてきたと魏延が報告を入れて来たため、蝋燭が倒れて祈祷は失敗に終わる。
魏延、趙雲らが前線で奮闘しつつ、諸葛亮は自分が今まで極めた兵法を姜維に授け、連弩を作らせた。






司馬懿は天文をみて、諸葛亮が亡くなっている事を悟り、攻撃に出た。蜀軍は逃げた。
司馬懿が迫ってくる時、蜀軍はくるりと向き直し魏軍を攻め、四輪車を前に押し出した。
旗には「漢丞相不郷侯諸葛亮」と書いてあるではないか。

「司馬懿!丞相はここにおるぞ」

姜維は大声で叫んだ。司馬懿は仰天し一目散に逃げた。付いてきた夏侯惇に「おれの首はついているか」と聞いたくらい司馬懿は肝を潰していた。
しかし蜀軍は勢いを失い、またたく間に魏軍の前に敗北していった。





後の調査で、やはり諸葛亮は死んでいて、四輪車のは木像の諸葛亮であったと言うのが分かった。
こうして「死せる諸葛亮、生ける司馬懿を走らす」と言いはやした。



諸葛亮の居た陣を見て、司馬懿は溜め息をついて、「諸葛亮は天下の奇才であった」と言った。





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